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2011年 06月 02日
ロンドン、今年の春はお天気いいです。
4月の初めぐらいから、雨が降ったのは数えるほど。 このまま行くと、7・8月には水不足でお風呂に入るなシャワーにしろ、庭にホースで水撒くなというおふれがでるの確実です。 まあ、7月8月が土砂降りの2ヶ月になる、という可能性もありますが。 さて、5月の読書記録です。 1. Don't Look Back by Karin Fossum 前々から読んでみたかったノルウェー人女性作家の犯罪小説。 これがSejer警部シリーズ第一作目だと思います。 期待が大きかったせいか、ちょっといまいちだったかな。 オスロ郊外の小さな村でティーンの女の子の死体が発見される。 死体はほぼ全裸だが、まるでそれをかばうかのようにウィンドブレーカーがかぶされていた。 捜査が進むうちに被害者は村でみんなに好かれ、スポーツ万能だったことが判明する。 検死の結果、自殺ではないことが判明する。 殺人の動機はなんなのか? たんたんとした文章がすごく北欧的なのですが、シリーズ一作目だからか、Sejer警部の人物像があまり浮かび上がってこない感じ。 続きも読んだほうがいいのかなぁ。 お勧め度: ★★★☆☆(3/5) 2. 小夜しぐれ (みをつくし料理帖) by 高田 郁 ブログ仲間さんのお勧めのこのシリーズ。 シリーズ全巻買うか迷って、まあ、まず最新のを読んでみようとこの一冊だけ日本から持って帰ってきたのですが。 ああーっ、失敗! 全巻買ってくればよかった~。 すっごく面白いです。 江戸時代。 澪は大阪出身の料理人。 大阪の料理屋で奉公していたが、そのお店がつぶれたため今は江戸の『つる屋』で若い女料理人として働いている。 旬の食材を巡り、『つる屋』に行き来する人たちの人生、当時の食生活、上方と江戸の食や風習の違いなどを題材としたすごく面白い時代小説です。 冷蔵庫や電子レンジなんてなかった時代の昔の人の知恵と工夫を生かした本物のお料理を垣間見るのも楽しいし、ちょっとしたレシピも載っていて食いしん坊の私にはたまりません! 絶対お勧め。 お勧め度: ★★★★★(5/5) 3.海の仙人 by 絲山 秋子 この本はいつも参考にさせていただいている楽子さんの読書録で見かけたもの。 この作品、すごいと思った。 いえね、読み始めは何がなんだかわからないのですよ。 宝くじに当たってから悠々自適の暮らしをしている主人公河野はある日海辺で謎の人物(神?)、ファンタジーに出会う。 不思議なことに、あった瞬間に河野はファンタジーの存在を知っていた。 このファンタジーは見える人には見えるが見えない人には存在がわからない。 河野はそんな時、運命の女性かりんに出会う。 そんなかりんもファンタジーを知っていた。 この物語、最初の半分ぐらいはすっごく気分のいいロマンチックコメディー調なんです。 まず、登場人物が全員すばらしくまっすぐで気持ちいい。 仙人のように自分の思うまま暮らす河野。 仕事に打ち込み、息抜きのために河野に会いに来るかりん。 河野の元同僚で河野に恋焦がれている片桐は本当にさっぱりしていて、それでいて何事も体当たり。 ファンタジーはファンタジーで頼りなく、わけわからないけど、憎めない。 でも後半、ずどーんと重い現実に突き落とされます。 正直言ってファンタジーが本当は何を意味するのかも読み終わったあとわからなかったし、この作品自体の主旨はあいまいだと思うんだけれど、何度も読み返すうちに自分なりの意味ができてくるようなそんなすごい作品のような気がします(って聖書か??? 笑)。 お勧め度: ★★★★★(5/5) 4. Mercy by Jussi Adler-Olsen デンマークの作家の犯罪小説。 これ、今密林で話題の作品なんですけどね。 文章はすごく読みやすいし(翻訳の方も上手なんでしょう)、時間を行ったり来たりしながらの話しの進め方も、サスペンス一杯で面白い。 主人公のCarl Mørck刑事の人物像とそのアシスタントになるシリアからの移民のAssadもすごくいいキャラなのですが。 残念なことに犯人が誰だか、ずいぶん最初のほうで私は当ててしまったのですよ。 これはわかりやすいと思います。 読者にあらかじめ犯人を知らせておいて話を進めていくという手法もあるけど、これは明らかにそのタイプじゃないので、ちょっと推理小説としては残念かな。 若く美しい政治家がある日フェリーから突然姿を消す。 それ以来何年もの間まったく彼女の行方に手がかりが無く、事件は迷宮入りしている。 警視庁の問題児でもてあまされているCarl Mørck刑事は他の捜査チームと離れて迷宮入りした事件ばかりを任されるのだが、事件当時、被害者と一緒にいた弟は子供の頃の交通事故以来、一言も言葉を発していないという障害があり、捜査は難航する… もう少し読んでみたい作家さんなので次の作品が英訳されるのを楽しみにしてます。 お勧め度: ★★★★☆(4/5) 5. 告白 by 湊かなえ 去年映画のほうがUKでも放映されていたようで、観に行こうかどうか迷って結局行かなかった作品の原作。 中学校の担任教師の娘が学校のプールで水死体として発見される。 警察は事故死と判断する。 その女教師はその後終業式で学校を退職することを発表するが、それと同時に娘はクラスの生徒に殺されたのだ、と告白する。 各章ごとに当事者各自のモノローグで構成されている作品で、読み物としてはかなり面白いかも。 でもちょっと現実離れしすぎた設定が多すぎるのと、センセーショナル過ぎる物語がちょっといただけない。 犯人とされる少年AとBは共に何らかの心の障害があることは確かだし、この先生も子供を殺されて逆上しているとは言え、尋常じゃない行動が多過ぎるのでは? まあ、この手の事件って日本ではあるようなので(あの酒鬼薔薇事件とか)、リアル性に欠けると言い切れないところが怖いと言えば怖いですけれど。 ちなみに本を読み終わってすぐに、映画をDVDで鑑賞しましたが、映画はお勧めしません(キッパリ)。 お勧め度: ★★★☆☆(3/5) 5月のBest Readは悩みに悩んで小夜しぐれ (みをつくし料理帖) に決定です。 参加してます。 ポチっとお願いします。
by melocoton2
| 2011-06-02 23:49
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